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まず、初めにこの遺書は家族に向けたものではありません。母を早くに亡くして私を育ててくれた父には感謝していますが、それはここでは語りません。
これは私の元友人たちに向けたものです。おそらく私の葬儀の参列者にはクラスメイトのほぼ全てが参列してくれていると思います。
でも、それは私の人望が厚かったわけではなくとあることが気になってこの場に来たのでしょう。私は父に私の訃報をクラスメイト全員に知らせてもらえるように頼んであります。
無視することだってできたでしょう。でも、きっと皆ここに来てしまっていると思います。そのために、わざわざ私は電車に飛び込むのですから。
電車に飛び込む。これがどういう意味を持っているのか皆さんはすでに分かっていると思います。
遠藤香苗。忘れたとは言わせません。私たちのクラスメイト。私の幼馴染で親友で、昔私を交通事故から助けてくれたことのある命の恩人であり。
皆さんに殺された人物です。
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