磨くということは傷をつけると言うことだ。

【元クラスメイト 畑島亜紀】

え？　風音？　良い子でしたよ。私が一緒のクラスだったのは高校三年生の時です。三組だったかな。もうあれから二年も経つんですね。時間の流れって言うのは早いんですね。

風音さんはいつもクラスの中心にいるような子でした。皆が嫌がるクラス委員長を自分から引き受けていましたし。勉強もできたほうだったんじゃないかな。家の学校は順位とか発表されなかったからはっきりとはわかりませんけど。でもほら、有名な大学に進学したんだからやっぱり頭よかったんですよ。

でも、それ以上に印象に残っているのは面倒見の良さですね。風音は誰とでも気軽に接していて、誰とでも仲が良いってい言う印象です。

陸上部だったんですけど、後輩の面倒もよく見ていたみたいですよ。放課後、部活で後輩に走り方を丁寧に教えているのを何度も見ましたし。後輩が遅くまで練習したいっていったら、先生にわざわざ許可とってその練習に付き合っていたし。

だから、後輩たちにも好かれていたからよくクラスまで後輩が顔出していましたよ。とにかく、明るく接しやすい子だったから、クラスの中心にいつもいた覚えがありますよ。

私はあんまり人との付き合いが苦手だからクラスの隅で静かにしているタイプだったんですけど、そんな私にも優しく接してくれていましたよ。だから友達というほどの関係じゃないんですけどね。

え？　随分饒舌に話すって？　ああ。私お酒が入るとおしゃべりになっちゃうんですよ。