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すると次のしゅんかん、きゅうにそのおおきなおおきな青いはねばねがめのまえにあらわれて、そのはねばねがひらりとはためくと、そこには青いひとみの少年が立っていました。
少年からはいかりの声が聞こえてきました。
「なんで、あなたはおこっているの?」
「ぼくは、あんなまっ白いだけの王宮に帰りたくないんだ。」
「どうして帰りたくないの?」
「ぼくのおとうさんが、ちょうど1週間まえにこの国の王さまになったんだけど、ぼくは王子でもないのにみんなが王子王子ってからかうんだ。それに、あのまっ白いだけの王宮じゃあ、しじゅうボディーガードがうろうろしていて、好きなことを何ひとつできなくて、息がつまるんだよ。それで、ぼくはそれがいやだから、あの家を出ようとしたんだ。でも、これまでなんどもボディーガードにひきもどされて…。」
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