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「…… 待っているから…………必ず迎えに来てくれる?」
── 私をまっすぐ見据え、悲しい微笑みを浮かべながら優しく問いかけてくるノリコを見て、胸が張り裂けそうになる。
「……嗚呼、必ず迎えに行く!」
「なら私いつまでも待ってるから!…『またね』」
優しく微笑み、触れるだけのキスをして彼女は振り向く事もせず走り去って行った。
─── あの日から少しの年月が過ぎ、私はノリコとの約束を果たす為、がむしゃらに働き、会社で昇進し、一人の男としても多少成長出来たと思えた。
彼女を忘れた日など全くなかった。
だけど、いつもは行かないのに…偶々行ったbarで私は ───私達は、互いに運命だと感じずにはいられない相手と出逢ってしまった。
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