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── 彼女の名は タマミ。
ノリコが控えめだが可愛らしく、心根がとても優しい女性。── だとしたら、タマミは綺麗でとても華やか、なのに嫌味のないさっぱりとした女性だ。
彼女の美しさに目を奪われた私は、アルコールが入り、程よく酔った勢いもあり、形振り構わず口説いた。
仕舞いには呆れかえる彼女に対し、
「私の名前はノリスケ!ノリスケとタマミ。二人あわせれば『ノリタマ』だ!だから相性はバツグンだろう?」
などの自分でも訳の解らない口説き文句まで口にしていた。
そして私がノリコの事を忘れ、タマミと交際を始め幾月が経った頃、彼女が「最近仕事の関係で仲良くなった友人を紹介したい。」と言ってきた。
何も気にせず、二つ返事をして了承した私はその友人とやらと、タマミと初めて逢ったbarで落ち合う事になった。
「…ぇ、……どういうこと?……タマミ、貴方が紹介したい"彼"って……」
タマミと二人で先にカウンターに座って待っていると聞き慣れた懐かしい声がし、驚き後ろを振り返えると……彼女、ノリコが呆然と立ち尽くしていた。
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