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女の子は、そっと右手を目の前にある卵に添えた。
「ほら、温かい。ね?」
ボクは、そっと左手を目の前にある卵に添えた。
「ホントだ。温かい」
ボクは本当にうれしかった。
その温かさはボクに安らぎ与えてくれたから。
女の子と一緒にそれを感じることができたから。
ボクの足元には銀のカニ。
同じように風とふれあっては、
「ワタシはココにいる。ギンのヤイバをナデナガラ」
と、鳴っていた。
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