銀色の砂浜

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踊るように舞い上がり、更にその唄は抒情的な吐息のように艶っぽさを増していた。 その舞は小さな小さなカニを創った。 銀色のカニが風とふれあうたびに、 「ワタシはココにいる。ギンのヤイバをナデナガラ」 と鳴っていた。 言葉のような音のような。 その中間のような。 でも、ボクにとってはどうでもよかった。 それがある。 で、十分だった。
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