銀色の砂浜

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白いワンピースをはためかせ、陶器のような真っ白な肌をした女の子は何も言わずにっこりとしながらボクを見つめていた。 「緑?」 ボクは疑問に思うことを無造作につぶやいた。 「そう。キミは緑。緑はずっとここにいて、波の動きをなぞりながら、遥か昔から刻まれた曲線を見届ける。キミの聞こえる鈴の音は、その曲線が通った足音。キミがずっと耳をすましていたから、気づいたの」
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