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「ボクは光の筋が滑らかな曲線で躍動する。その上をなぞりたくて歩くんだ。キミはそのことを知っていたの?」
銀の砂浜を
――ロンロン
という音を引き連れながら歩いていると、空気がボクの言葉をキレイに包み込んでいた。
女の子は、包み込まれたボクの言葉を手のひらにうまく乗せると、ゆっくりゆっくり飲み込んだ。
「その通りだよ。キミの緑を含みたくて、いつもここで待ってたの。あなたの言葉も同じく緑で、その味は翠・碧・慧。鼻の奥から歩いていくわ」
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