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「コウキって南中って言ってたよね? そこってバスケ部とか運動部が強い学校だよね……練習とか大変そう。」 「ある程度は覚悟して入ったからなー、もう慣れたかな。 でもまあ、この夏休みは辛そうだけどな。俺たちがメインになるし。」 「あ、そっか。先輩たちってもう引退したもんね、今は二年生のチームなんだ。」 「……まあ、な。」 そうだ。忘れてはいけない。 もう俺たちのチームなんだ。 強くて頼れる先輩たちはもういない。 頼れるのは自分の力と同級生や後輩の力だけ。 ……そして、本当は一番頼れるはずだった秀司も、もういない。 「ところで、ユウは何か部活やってないのか?」 話を変えたくて、ユウに話を振った。 「私はね、バドミントンやってるよ。」 「バドミントン?」 「へへ、ちょっと意外でしょ?」 ラケットを振るフリをして、ユウは笑う。 確かにちょっと意外だ。 そこまで活発って感じでもないから、文化部かと思ってた。 「よく言われるんだよね、お姉ちゃんと一緒にいると、特に。」 「お姉ちゃんがいるんだ?」 「うん。双子のお姉ちゃんがいるの。 私と違ってすごく大人しいんだけど、一卵性の双子だから、顔はよく似てるんだ。 だから、私も大人しい子だと思われるみたい。」 そう言って、ユウは少し苦笑いを浮かべた。 .
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