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「あきちゃんの思い、伝わるといいわねえ」と祖母はお茶飲みながら、にこにこと聖人の作業を見守っている。「バレンタイン用にチョコのお菓子を作りたい」と聖人が言っても「なんで男の子が?」と咎めも詮索もしなかった。
向かいに座る祖母に「おばあちゃん。僕の好きな人、男の人なの」と思わず真実を打ち明けていた。
なんとなく、大好きな祖母に嘘を言いたくなかった。
「あら、そうなの?」
衝撃告白に目を見開く祖母に「ごめんね、おばあちゃん」と思わず涙が溢れた。
「あやまらなくていいのよ、あきちゃん」
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