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スタートを知らせる狼煙のように、マッくんがヒョロロ……っと宙に舞い上がった。
「では位置についてピョー。よーい……」
「どん! ですふわー♪」
くろぉる君とヌコリンが華麗なスタートダッシュ!
しなやかな黒い肢体の速さは云うに及ばず、だがくろぉる君も風のように疾走する。その足元はキラッと輝く【瞬速キッズ プレミアムRD(レッド)】。
「ふははは! どうだ黒ヌコ、今日のオレ様は一味違うだろう! オイぷらぁも、抜かれんなよ!」
「まかせてぇー!」
僅差でくろぉる君が先に第二走者にタッチする。続いてヌコリンがチョメさんの甲羅にタッチ!
「チョメさん頼むニャリーー!」
「その想い、受け取ったチョメーー!」
チョメさんをただのミドリガメと侮るなかれ。
後ろ足二本で走るなどとファンタジーな情景を期待するな。彼は砂塵を舞い上げ、己の四つ足を高速で前へ前へと運ぶのみ!
「ひゃ! この亀ヤダーー!」
そう言うぷらぁも君もいつもとは別人のよう。高速すぎてオネエ走りの手の振りが見えない程の常軌を逸した速度だ。
その足元は【瞬速キッズ プレミアムBL(ブルーライト)】!
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