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お昼ご飯も終わった土曜の午後。
いつもは平和な原っぱ公園に、今日は不穏な風が渦巻いていた。
「プギ……!」
アタチの鼻息が荒くなる。
今日こそは、今日こそは……!
「落ち着くニャリ、チャーコ。心を乱しては敵の思う壺ニャ」
隣でそうたしなめるのは孤高の野良猫、黒い肢体がニヒルなヌコリン。
「そうチョメ、ヤツらはそれを狙ってる。こういう時は風鈴魯山チョメ」
こちらもアタチのお友達、ミドリガメのチョメさん。
皆星町きってのアクトーは流石、戦いにおける心得というものを熟知しているようだ。
「ほぉ……魯山人作の風鈴か。そりゃまたどっしり構えてて、ちょっとやそっとの風じゃ揺れねぇだろうなぁ」
アタチたちの対面(トイメン)で、いじめっ子のぽぽ君(5歳)がニヤリと笑った。
「ミナホシ商店街の朝市で120円だったチョメ……。欲しけりゃ129円で売ってやるから、今日のブランコはオイラたちに譲るチョメェェェエ!」
「消費税フッかけやがった!? このアクトー亀がーー!」
「……ニャフッ……! さっきから色々とツッコみたくて肉球が震えてるニャ……!」
「ヌコリンさま落ち着いてふわ。ほーら、ふーわ」
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