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ポーズをキメる三人に、アタチたちはカツカツ、ポフポフ、ペタペタ、パチパチと、惜しみある拍手を送る。
「ニャ……いつ聞いてもキラキラな名前ニャリ……」
「アタチ知ってるプギー。ぽぽ君のお兄ちゃんって布里鹿 毛真寿(ふりか けます)って名前なんだってー」
「ふわー、また思い切りましたね。でも、くろぉる君のお父さまは昔有名な競泳選手だったらしいですふわ」
「だからチョメ? 自由と書いてフリーではなくクロールと読ませるあたり、パパさんがいかに熱い水泳おパカさんなのかがわかるチョメーっす」
「くおらっ! 親兄弟をディスるのは本物の悪党だぞ、この小動物ども!」
「ボクの名前、ツッコんでもらえなかったのぉー」
「クッ……、うまいこと父さんの口癖と被せやがって……」
ザアアッ……! とアタチたちの間に、一触即発の嵐が通り過ぎる。
「……じゃあ小動物ども、おっぱじめるか」
「望むところニャリ。かけっこは3対3のリレー形式。こちらのゴール判定員は、いつも通りわたあめ姫ニャ」
「フッ……こっちはな……」
ぽぽくんがおもむろにポケットから『彼』を取り出し、アタチたちの目の前に突き付けた。
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