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「私はあなたのことをずっと知っていた、でも中々来てくれないから、鬼の格好したら来てくれると思ったから、鬼の格好をしていた」
そう言って見せてくれたのは、年季の入った鬼の面。
さっき着けていたのとは大きさも見た目も違う。
「このお面であなたと初めてお話しできた思い出だから、大事にしてるのよ」
「でもさっき」
「あれは今年の新しいお面、毎年この村の人たちが供えて行ってくれるから、使わないと勿体無いじゃない」
今日つけていたはずのお面を取り出し、今度はちゃんと、自分の顔へつけて見せた。
賑やかな腹の虫はそれでも落ち着かず、早く食えと急かして来る。
なんて空気の読めない腹なんだ。
「一人ぼっち同士、お友達になりましょう? 私の顔かたちがダメならこのままお面被っとくし」
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