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それから毎日、何故だか俺はそこへ足を運んだ。
毎日毎日朝早くから鬼の面を着けた子供、ヒナは元気に例の不思議な掛け声で豆まきをしていて、その都度家へ招かれた。
が、易々と人間に連れて行かれるのも癪なので、また逃げるように山へ帰った。
時折、姿が見えない時があったけれど、庭の真ん中に辿々しい文字の手紙と共に、握り飯が五つ、豆と一緒に置かれていた。
親切なんだか不親切なんだか。
ただ折角置いてくれてるのだからと、俺はありがたく頂戴し、山へ帰った。
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