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「ちょっと待て!」
思わず叫んでしまった…。見ず知らずのその人は、見ず知らずの俺に驚き…そして怪訝な顔をした。
「あなた…何なんですか…。」
「突然、驚かせて申し訳ありません…。」
謝る俺の態度に、落ち着きを取り戻したのか、昼下がり公園のベンチで弁当を食べようとしていたその人は俺を見上げて静かに言った。
「それで、何でしょうか。僕は貴方を存じ上げませんが…。」
「ああ。すみません。俺も貴方を知りません。」
「は?」
「余計な事だと思ったんですが…つい、気づいたら止めてました。」
その人は何が何だか理解が出来ないようで、それでも、良い人なのだろう、怒りもせず理由を教えてくれと穏やかに話す。隣にどうぞとスペースを空けてくれた。
「俺は練り込み屋です。今、巷で出回っている偽の練り込み屋が作った物を食べて死んでしまう事件が多発しているんですよ。」
「えっ…。」
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