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「知里、これ飲んで……」
「……帰る」
「知里?」
怪訝そうな優輝先輩に腹が立つ。
いや、なんで腹が立つのか自分でもわからない。
でも、腹が立つ。
「今日はちょっと体調もよくないし、もう帰ります」
「送るよ」
おろおろしてる優輝先輩と、少し怒ってる私を、彼女はずっとにやにや笑いながら見てる。
「ひとりで大丈夫、なので」
立ち上がったとたんにふらついた。
慌てて優輝先輩が支えてくれたけど、その手をふりほどく。
「大丈夫、なので」
「大丈夫じゃないだろ!
黙って頼っとけ!」
「……はい」
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