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 二月は恋のイベントのある季節。  そう、ヴァレンタイン。  最近は友チョコ、ご褒美チョコが人気になっているらしいが… 「…やっぱり、告白、恋人、本命チョコだと思う!」  教室で熱弁する珠華にパチパチまばらに手を叩くのは二人の幼馴染み。 「しーちゃんの場合は、ただ七瀬さんに告白するタイミングを…口実?にしたいだけでしょ?」  保育園からの付き合いの真鈴(まりん)は漫画を読みながら言う。 「てか、ヴァレンタインにチョコ贈るって製菓会社が考えたんだろ?商品売るために…」  あくびをしながら答えたのは、珠華の隣の家に住む未琴(みこと)だ。 「ロマンの無いこと言う男は無視ぃー」 「ロマンじゃ菓子は作れねぇーぞ?…買うのか!」 「つっ作るよ!」 「誰に教わるんだ?ロマンの無い奴は無視だろ?」  最早お馴染みの夫婦漫才を真鈴は我関せずで、漫画を進める。
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