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今日はバレンタイン、彼に渡すチョコレートケーキ忘れずに持って行かなくちゃ。
昨日、バイトから帰宅して頑張って作ったケーキだもの。
彼甘い物が苦手って言っていたから、砂糖を減らし少し苦めのチョコレートケーキに仕上がっている。
朝食の後片付けを終えて、誰もいない家の中に「行ってきます」と声をかけ、ドアに鍵を掛けて学校へ向かう。
昼休み、何時も彼と一緒に昼食をとる屋上に続く階段の踊り場に行く。
あれ? 踊り場に行くとそこには彼だけでなく、彼の肩にしなだれかかっている女の子がいた。
階段を上がって来た私に気が付き、彼が私に衝撃の言葉を投げかける。
「俺達別れようぜ」
「え!?
ど、どういう事?」
「お前と一緒にいてもつまらないんだ。
遊びに誘えば、バイトがあるから行けないって言うし。
ケータイ持っていないから連絡が取れない。
一番頭に来るのは、何時まで経っても遣らせてくれないって事だ。
ブスでは無いけど、美人でも無いお前なら遣らせてくれると思って付き合ったけど、誤算だったわ。
この子、お前に比べて可愛いだろ。
俺の事が好みなんだって。
今日の帰りラブホに寄って、バレンタインのプレゼント貰う約束しているんだ。
そういう訳でお前とは縁を切る。
じゃあな」
呆然と立ちすくむ私を踊り場に残し、彼は女の子を連れて立ち去った。
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