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「…………」
顔が体温計みたいに熱くなっていく。
「……ふ、ふふっ! アハハハッ!君は、ほんとうに面白いな~♪」
声をあげながら笑う蓮花先生。
「わ、笑わないで下さいよ!」
「ごめんごめん! だって君が……ブフッ!」
ついにツボに入ったのか吹き出したと同時に、また笑いだした。
今度は手でお腹を抑えてる。
……不思議だ。先生の笑顔を見ていると心がぽかぽかと温まる。
「笑いすぎですよ…………ははっ」
恥ずかしさがまだ残りつつも、いつの間にか僕も口から笑みがこぼれた。
・・・・・・・
「ごめんなさい」
「ん? 急にどうしたの?」
帰り道を蓮花先生と並んで5分ほど進んだ頃、僕は立ち止まり開口一番にそう口にした。
「その、前に保健室に行った時に突然帰ってしまって……おまけに先生の声を遮ってしまいました」
ペコリ。蓮花先生の方を向きながら頭を下げる。
「……んー、とにかく歩こうか? じゃないと暗くなっちゃう」
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