再び保健室へ

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「あ、はい」  蓮花先生はそういうと、スタスタと前に歩きだした。  一瞬遅れて僕はその後ろをついていくよう歩いていく。 「…………」  蓮花先生怒ったのかな? あれから何もしゃべってくれないし……。  先生の背中を眺めながら少しずつ不安が積み上がっていく。 「……智樹君」 「!? は、はい?」  丁度別れ道に差し掛かった辺りで先生はピタッと立ち止まると、僕の名前を呼んだ。 「智樹君はあの時、ケガした子を連れて来てくれたよね」  クルッと僕の方に体を向けてきたので、先生と向き合う形に。  蓮花先生の綺麗な眼が僕の眼を射ぬくように見つめた。  ……っ!! 「どうもありがとう!」  ガバッ! と先生が勢いよく頭を下げた。 「?!……れ、蓮花先生?」  突然のありがとうに僕は戸惑う。  先生どうして? 「あの時、君にお礼が言いたかったの」  ゆっくりと、蓮花先生が顔を上げる。
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