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青い空、雲が一つもないほどスッキリしている。
心地良い、暖かい風。
まさに春、という季節の良いところを詰め込んだような日。
そして、絶好の体育日和だ。たくさん走り回って、今度こそたくさんゴールを決めてやる!!
と、30分前までは思っていました。
「あ!……イタタ!?」
「せんせ~い! ケガ人連れて来ましたー!」
ガラガラと、ドアをスライドしながら僕達二人はその部屋に入る。
「……んー?」
若い女性の声。
すると、突然強い風が吹いた。
窓を開けていたのだろう。窓際のカーテンがけたたましい音をあげながらひるがえった。
「……おわっ!?」
すごい風!!
すさまじい風圧に僕は手で顔をおおう。
ガラガラ……ピシャッ!
「春一番かしら……大丈夫だった?」
窓を閉めた先生が問いかける。
「「…………」」
先ほどの風でビックリしたせいか、僕達二人は仲良く固まっていた。
「それで、何のよう…………あら、足をケガしたのね」
はっ!? 今一瞬意識とんでた!
「……ん?」
先生がこっち見ながらチョイチョイと手招きしてる。なんだろう?
「……あ! 先生こいつサッカーしてたら転んだんです。なので保健室に連れて来ましたー!」
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