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ドキドキ……だ、ダメか? あわよくば蓮花先生にまた会えると思ったんだけど……。
担任の一つ一つの動きがゆっくりと感じられる。
「…………」
担任は一言も声を発さず、静かに僕の方へと近づいてきた。
トン!
僕の肩に手を乗せて、しゃがんだ。
「じゃあ悪いけど、頼めるかな?」
「っ! は、はい……!!」
やったーー!!
・・・・・・・
コンコン!
「失礼しまーす!!」
ちょっとだけ勢いをつけて保健室の扉を開けた。
「ん? ケガ人かな……って、君は確か……?」
イスに座って何か書き物をしていた先生がコチラを見る。
「智樹です! 久しぶりです蓮花先生」
あれから一ヶ月ぐらい経ったけど、先生覚えててくれてるかな?
「……ああ、確か前にサッカーで転んだ子だよね。そうか、久しぶりだね」
覚えててくれてる! 凄く嬉しい!!
けど、ちょっと先生のリアクションが薄い……?
「智樹君っ!? 久しぶりだね! 何してたの? あれから先生、来てくれないから悲しくて悲しくて……ヨヨヨ」
「先生ごめん。僕も蓮花先生に一日でも早く会いに行きたかったんだけど、小テストの結果が悪くて……毎日居残りさせられてたんだ」
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