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ソレは見事な靴の形をしていた、本物と見紛うほどの。
「サイズは28センチ、根子氏に合わせたでござる・・・・・・」
正眼に構えたまま、真っ赤な顔のゴザルはギラついた眼でソレを履けと迫る。
迫力負けした根子が足を通すと、ソレはピッタリ、いやベットリと足に張り付いた。
「おわっ。何だコレ、ベタベタして気持ちわりぃ――おわわぁっ、お前ナニすんだよぉっ!」
ベトつく靴に困惑するヤツの足元めがけ、ゴザルは渾身の力でタックルをかます。
そして、ベロベロとソレを舐め始めた。
「あああぁぁ甘いっ! 某の愛のチョコレート、もっともっと舐めさせるでござるぅ~っ!!」
そう、ソレはスニーカーと見せかけたチョコレート、ゴザルからのバレンタイン攻撃だ。
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