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「やめろっ、やめろやめろぅ~っ! このっ、このこのっ、このこのこのぅ~っ!!」
ゲシゲシと容赦ないケリが、きゃしゃなゴザルの横腹を責め立てる。
馬鹿め。そんな行為は彼にとって、タダの喜びにしかならない事に気付かないのか?
「もっと、もっともっと、もっともっともっと蹴るでござるっ! 某は力の限り舐めるっ!!」
その言葉通り、ゴザルは十数分ほど蹴られ続け、舐め続けた・・・・・・力尽きるまで。
見事だ、我が友よ――。
はぁはぁと息を荒げる立派な体躯の男子の足元で、ボロ雑巾に成り果てたゴザルの貧相な身体に私は惜しみない称賛を贈ろう。
彼は勝ったのだ、剣道部エースのイケメン男子に。
たとえ愛は通らなくとも、取りあえずの愛欲は堪能したのだから・・・・・・。
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