第1章

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「一つだったものが二つになって、別々の存在になったら周りが更に別々にしようと手を出してきた。俺はそれがもう我慢できない」 「 うん」 「お前の事を俺以外の人間が触れるのも嫌だ。お前が俺以外の人間と一緒にいるのも嫌だ。お前が俺以外の人間の事を考ええているのも嫌だ」 「うん」 「だから今から俺たちは一つになる。もう誰にも邪魔をされないように……」 人と関わりを持つんだからほかの人間と触れ合うのは回避できない。 それが社会に出て社会で生きていくということなんだと思う。 でもそれすらも嫌だと言う幼馴染のプリンス様。 でもね…… 「俺だって嫌だよ。善也が俺以外の子に優しくするのを見るの。ねぇ善也。早く元の形に戻ろうよ」 酔っていた時に見たあの光景。 俺から善也を取るあの先輩の事を殺したくなるくらい嫌いになった。 善也の言う通り一つになることが本来の姿なら……。 きっとそれはとても素敵なことなんだと思う。
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