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真っ直ぐに背筋を伸ばし、綺麗に整った顔には何の感情も浮かんでなく、泣き腫らした顔ばかりの中、
それは際立って美しく目を引いた。
その女性が兄の彼女だったと言うことは、
暫く経った一周忌法要で知った。
葬式にいた美人は何者だったのか、一年たってやっと聞き出した。
葬式で見たきり、会えてはいないのに、蓮は、昨日の事のように全てを思い出せる。
亡き兄の恋人に一目惚れをした。
凛として、あまりに美しかったから。
倫理に反しているかもしれないけど、それでも兄の恋人を忘れることがどうしても出来ないでいた。
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