第1章 異世界転移

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「お、頼む」 「あ、俺も」 いい運勢だといいな。こういう占いでいい結果が出るだけでやる気が湧いてくる。 スキルレベルが上がると出来ることが増えるのか。俺の強奪は使う気がないので上げようがないけど。 何か奪わずにスキルを手に入れる方法とかないかな。 「えーーっと、朝河君は小吉。今日も1日頑張ろう。黒崎君は中吉。今日はきっといい事あるさ。だって」 「俺は小吉かあ。今日頑張ればいいことあるってことなのかな」 今更だが、占いはよく分からないスキルだ。 「いい事あるといいけど。スキルレベルが上がると出来ること増えるんだね。俺の散髪ももっと万能なスキルになったりしないかな」 「その内散髪用はさみ自由自在に操ったりしててな」 「怖えよ」 俺と黒崎はたった一日しか経ってないが軽く冗談を言える間柄になっていた。 「黒崎君は散髪のスキル持ちなんだね。髪が伸びてきたらお願いしよっかな。あ、でも伸びる頃には黒崎君もはさみ自由自在に操ってモンスター倒しまくってはさみが血だらけだったりしてね。血だらけのはさみはお断りかな」 桜野さんも俺の冗談に乗ってくれた。 「あはは。いつでも切るよ。言っとくけど俺ははさみでモンスター切ったりしないからな。モンスター切るなら剣とか槍とか欲しいわ」 三人で笑いながら談笑する。桜野さんはけっこうノリが良くて話しやすい子だった。
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