episode1 2つの再会

18/37
前へ
/50ページ
次へ
 「へー、つまり鍵付きだから完全プライベートってわけか」  「そ、そういうことなのです」  凜は、やっぱり恥ずかしがり屋なのだと、僕は感じ取った。  「この部活は、今年音ちゃんが創った、高等部の人の中でも、限定された人しか、入れない部活なのです。  この学園の、秘密基地的な、存在なのです……」  「あー、ごめんねー凜。人と話すの苦手なのに」  そう、申しわけなさそうに雨音は言った。  ──やっぱり人見知りなんだ、この子。  僕は1人納得していた。  「じゃあさ、じゃあさ!  この部に入部するなら、ここにあるお菓子食べ放題だよ!  ちなみに、全部音の持ちしなだけど」  
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加