episode1 2つの再会

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 僕の家は、いわゆる大きな株式会社。  年が15歳も違う兄が、社長を務めている。  でも、この家ほどではない。  やっぱり、雨音の家は大財閥だから。  僕とは、レベルが違いすぎることを思い知らされた。  ──当たり前だよな。  そう思いながら横を見ると、奏太は驚いた顔をしていた。  「何?幼なじみなのに、知らなかったの?」  そう、彼に耳打ちをすると、  彼は頷いてから言った。  「雨音、家のこと全然話さなかったから」  「そっか、僕の兄は雨音のお姉さんの雪乃さんと取り引きしてるよ。  今の袴田家の社長は、雪乃さんだから」  「え?お姉さん、いたの?」  「そこから、知らないのか……。すごい似てるよ。雨音に」  「そ、そうなんだ」
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