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うちのクラスの頂点に立つ女子は、『小波風花』だ。
彼女は、昨日の美少女コンテストで準優勝したらしく、
内部生の女子の中には“小波教”と呼ばれるものまで存在する。
『でも、男子は準優勝だろ』
と言って、興味を示していないようだ。
──そういえば、優勝って誰なんだろうか。
そこまで考えて、ふと顔を上げると涼が教室のドアの所に立っていた。
目で合図を送ると、涼は少し歩き出した。
「今日も、行ってもいいんだよな、あそこ」
涼はそう聞いてきた。
「多分な。何も言われてないし」
そう言って、カフェテリアの方向に向かった。
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