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「そこそこに腕の立つ者を派遣したんじゃがな…。彼らの安否も心配であるし、お前達に調査に行ってほしいんじゃが…。」
うかがうように王はサラを見る。
サラは少し考えたが、立場的に身動きが取りやすく実力がある者は自分達以外にはいないだろうという結論に達し、
「仕方ありませんわね。」
とため息まじりに承諾し、相棒を探しに行くために立ちあがった。
「そうか、助かる。早速じゃが準備して出立してくれ!」
王は表情をガラリと明るくして立ち上がる。
いつものことだが、いつもこの態度にはサラは苛立たされる。
ドアノブをつかみ、
「わかりましたわ。」
を捨て台詞に、王の居室の扉を大きく音を立てサラは部屋を後にした。
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