神楽咲く
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中に入ると、何かいた。 見えたのは床に倒れている女性。 そしてその女性に覆いかぶさるような体勢で背中をこちらに向けている男性とおぼしき者。 巡査が近づこうとすると、その男性と思われるものが立ち上がり、振り返った。 立ち上がりかけてから振り返るまで、一秒とかからなかっただろう。 とても人間とは思えない動きであった。 そしてその容貌も、とても人間とは思えなかった。 耳の先端は大きく尖っていた。
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