episode209 お兄様の友達②

22/30
前へ
/30ページ
次へ
「お詫びにうんと気持ちよくしてあげるよ」 そんなわけで いまだとばかり当てつけてやる。 「だって君、僕の可愛い愛人だもの」 呆れ顔の錬金術師を横目に ジンの腰に抱きついて勢いよくドアを開けた。 ところがだ――。 「ん?」 押せども引けども チェーンでもかかっているようにピクリとも扉が動かない。 「どうした?」 「おかしいな」 ほんの少しできた隙間から 顔をのぞかせて僕はようやく 「おっ……!」 あちら側で誰かさんが ドアノブをがっちりホールドしていることに気が付いた。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加