episode209 お兄様の友達②

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随分寛容だと 見くびったのが運の尽き――。 「ちょっとお兄さん」 ジンは僕を引き戻すようにして 征司の肩を軽く押した。 「ジンッ……!」 知らないとはいえ恐ろしい。 この人は赤の他人に触れられることを極端に嫌うんだ。 案の定 凄い音がして。 「痛てっ……!」 手首を掴まれたジンの身体は 一回転した後、廊下に投げ出される。 「日本語が通じないのか?お引き取り願おうと言ったんだ」 どこまでも落ち着いた声色。 そのくせ怖いぐらい殺気立った顔して 征司は己が投げ倒した男をねめつける。
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