episode209 お兄様の友達②

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ここで食って掛かったら本物の馬鹿だ。 だけど 「分かった。大人しく帰るから乱暴はなしだ」 酸いも甘いも噛み分けて生きてきた分 ジンは引き際もわきまえていた。 「ごめんね……」 ジェスチャーだけで謝る僕に ちょこっと人懐っこい笑顔を見せると。 「それじゃ失礼」 降参のポーズのまま僕らの前から姿を消した。 後に残されたのは――。 「まさか、僕まで投げ飛ばしたりしないよね?旧友君」 今になって旧知の仲を強調する いかさま錬金術師と。 「ああ。もちろんだとも――」 優しく笑い飛ばす 「おまえなら一思いにやるさ」 内包のサディスト。
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