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「私が此処を出れるのは一度だけ……でも、いつ呼ばれるかは私には解らないの」
そう言って、大きな瞳は涙で揺れた。
「………ナラバ!ナラバソノ日マデ、オレガソバニイテヤル!」
「立テ!……嘆クヨリモ、オ、オレトオドロウ!」
男は強引に少女の腕を取り、立ち上がらせ踊れもしないくせに踊りに誘った。
少女は最初こそ男の行動と踊りに誘っておきながら踊れない男に戸惑いを見せていたが、次第に上手く踊れるようになり楽しくなっていた。
毎日、毎日、疲れては休憩をしながら二人で踊り続けた。
──── そんなある日。
「オレ、オマエが好きだ。」
男が自分の想いを告げた。
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