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ばーちゃんのいない家は寂しすぎて、
お休みの日に一人で家にいるのが嫌になって、
お母さんと速水さんに会いに来ると、
丸さんがおいしそうに冷やし中華を食べていた。
速水さんとお母さんが食べ終わった後だったので、
大体3食入りのを購入するお母さんが、
『食べなきゃよかった…』って表情を浮かべている。
「ほのか、お昼は?」
もう12時を40分も過ぎて登場した娘のことなんて
気にしなくてもいいのに…
まぁ…そういうところもお母さんらしい。
「あ…冷ご飯とかあるでしょ?何か簡単に作って食べてもいい?」
ここはお母さんの家ではあるけど、やっぱり家主の速水さんに
少しは遠慮がある。
食べ物を好き勝手に食べることはない。
速水さんは気にしなくていいって、いっつも言ってくれるけど、
こればっかりは小さいころからばあちゃんやお母さんに
刷り込まれたものだから、仕方ない。
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