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刑事課の中で偉い人が入室。 その途端空気が変わる。 姿勢を正して 「お疲れ様です」と礼をすれば、 「んっ」と小さく返事を返されるのみ。 まるさんみたいに、 「いや悪いねー。」なんて揉み手しそうな雰囲気はゼロ。 「ある事件の捜査でね。おとり捜査っていうのかな、 男女で現場に乗り込んで探ってほしいんだけど、」 「小林さん…それは一旦考えようって。」 私の返事を待たずに松井さんが上司に食いかかかる。 「とはいえ、今のままで進展がないのはお前もわかっていることだろう? 何か他に方法はあるのか?こういう仕事もあることはお前も わかっていることだろう?」 ギロっとにらまれた松井さんは返す言葉なく黙る。
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