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「午前中に坂崎さんの用事を、
午後に…自分と、で、いかがですか?」
その提案うれしい。
お姉ちゃんの家の周辺には沢山お店があるから、
選択肢も広がる。
でもその為に松井さんに遠方に出向いてもらうのは申し訳ない。
「自分一人で適当に選んできますんで、
一人でいいですよ。」
「…雰囲気見たいですし。」
「そっか、趣味の合わない女性と一緒に歩くの嫌ですもんね。」
「いや…そういう意味じゃない。」
松井さんのボソボソと呟く言葉に、
どう返して良いかわからなくなってくる。
「しずくさんの所までは速水さんと一緒に行くつもりだった?」
少し雰囲気を松井さんが変えてくれたので、
「ううん。今回は私だけだから新幹線で行くつもりだった。」
家にいるときみたいに話しかける。
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