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「行っていたって聞いたよ。諒介くんや真奈ちゃんの行事の写真…
あれ、お義母さんじゃなくて、速水さんが撮ったのだって
前に聞いた。」
お姉ちゃんの捕捉に、
諒介くんは少し驚いた顔をした後で、
少し顔を紅潮させて、嬉しそうな表情を浮かべた。
育っている間、子育ての間にすれ違った家族が、
こうして答え合わせをするみたいに
速水さんと諒介くんは、再構築しているみたいな親子だと思う。
私とお姉ちゃんは、もう答え合わせを
お父さんとはすることはないだろう。
多分、家族で住んでいた家に住んではいるだろうけど、
もう何年も音信不通のまま。
会いたいとも思わないし、向こうも会いたいとは言ってこない。
面会は、お姉ちゃんの受験時期に段々と都合が合わなくなって
無くなった。
お姉ちゃんがアレルギーを起こして、
救急搬送された後、それでも数回有ったけど、
最後がいつだったのかその記憶も…
もう曖昧になっている。
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