247人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
私達の会話の途切れるのを待っていてくれたのか、
ちょうど二人の会話が止まったのか、
数歩先を歩いていた松井さんと諒介くんが、
振り返って、私達を待っていてくれた。
「そしたら帰って行く時、少し寄ってね。」
諒介くんがお姉ちゃんの横に並んで、
ふわっと笑顔で声をかけてくれた。
その声の掛け方や、その時の格好が、
速水さんにそれはそれはそっくりで、
そしたら、それを松井さんも感じていたみたいで、
「親子ですね。速水さんにそっくりです」
プライベートの時の話し方で、
諒介くんに話しかけると、
諒介くんは、少し嫌そうで、それでいて嬉しそうな表情を浮かべていた。
最初のコメントを投稿しよう!