254人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
でも、おばあちゃんの得意料理の並ぶ食卓を見て
松井さんが嬉しそうな表情を浮かべ、
丁寧に手を合わせて挨拶をして食事を始める。
おばあちゃんはそれを嬉しそうに見つめてた。
私も、自宅だし、慣れたおばあちゃんのご飯だから
お昼のことなんてすっかり忘れて
パクパクと食べ始める。
おばあちゃんは普段の時間に食べたから…と、
もうお風呂も済ませた様子だ。
「ばーちゃん。片付けならやるから、休んでも大丈夫だよ。」
普段だったらもうベッドに入って寝ている時間だったから
そう声をかけると、ばあちゃんは
「大丈夫。今日はほのかがいなかったから
お昼寝できたし。」って言いながら
嬉しそうに私達が食べるところを見守っていた。
松井さんに今日のことや普段の私の仕事ぶりなどを質問して
それに松井さんが食べながらきちんと答えてくれる様子に
ばあちゃんがとても嬉しそうだった。
仕事はどう?って私に聞いても、
普通だの、いつもと変わりないよ…なんてそっけない返事しかしない孫よりも、
丁寧に答えて食える松井さんの方が良いみたいで、
それはそれは仲良く話をしていた。
最初のコメントを投稿しよう!