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使えそうな物…鍋類は割れていないから使えるな。
大事に手入れしてきた鍋だ。
きよちゃんから受け継いだもの。
それに箸置きとか細々したものはそのまま引き出しに入っていた。
この辺は荒らさなかったみたいだ。
「あー酒、パックのは平気だな。
にしてもなんでこんな事すんのかね、マサの親父さんは。」
えっ…
俺の驚いた顔を見たてらさんは説明してくれた。
昨日、マサがすべてを伝えたようで…
「殴りそうになったぞ。
でもマサのが泣きそうでさ、あんな辛そうな顔されちゃぁな…
あいつはかずちゃんに惚れてるとかお触りを許してほしいとか…くくくっ…」
あの天然…そこまで正直に言わなくても…
「でもあいつとたった1ヶ月飲んでさ、分かったんだ。本当にきよちゃんの料理もかずちゃんも好きだって。
食べる量、半端ねぇしな。」
雅臣…雅臣…昨日のぬくもりが忘れられない。
会いたい。
「しっかし、あいつがまさかの竹之内グループとはね。
どうすんだ?あそこ、あんま評判良くねぇよ?まぁ、こんなメチャクチャにするんだ、頭イカれた奴だよな。マサの親父さん。」
確かに。
権利書を見つけても権利がもらえるわけない。
謎だ。本当に…
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