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てらさんとまるさんは店を片付けてくれている。
その横のボックス席でクロさんと向かい合って座る。
「きよちゃん、あ、かずちゃん?
いや、きよちゃん!!!」
クロさんの声にてらまるさんはバカがいる!と笑っている。
「どちらでも構いませんよ。」
俺もなんだかんだできよっぽいしゃべり方になってるし…
「じゃ、きよちゃん。
さっきも、伝えたけどこの店のリフォームをやらせてくれねぇかな。
あ!もう他に決まってるなら仕方ないけどよ!」
「あ、お願いします!ぜひ!
費用も払いますから!!」
クロさんはホッしたようだ。
「費用は…ちゃんともらうよ。うちも商売だ。ま、きよちゃん価格でな!
で、店をどんなふうにしたいとか考えておいてよ。」
「前と一緒…」
「もちろん。それなら分かりやすい。
実はさ、初代きよちゃんから言われてたんだ。」
え?ばあちゃんが?!いつ?!
「もし、この店がリフォームを必要とする時がきたら和希の好きにしてやってって。これ、二年前の話だけどさ。」
ばあちゃん。2年前に店を任せてくれた時から言ってくれてたんだ…。
「…分かりました。よく考えます。」
「おうよ!
おれは昼飯もここで食いたいし、夜は飲みたいし、困るよなー。」
そうだよな。
俺も働くなら普通に昼間がいいかもしれない。
今まで昼は寝てたからな…
「深夜営業…なくなったら困ります?」
「んあ?いや、困らねぇよ、早く飲みに来たらいいんだ。
深夜はきよちゃんに何かあったら心配で長居してるけどよ。」
「おい、あいついつも寝てるよな…」
「だよな、何ボデェーカードみたいな事言ってんだかな!」
てらまるさんの声が聞こえる。
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