秘められた思い

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二人でベッドに入る。 シングルではないため二人でも狭くはない。 「いつからここに住んでるんだ?」 「社長に就任してからなので日は浅いですね。」 確かに。 そこまで生活感がない。 「そういえばキッチンあんま使ってないみたいだったな。」 「ですね。食器とか鍋とかは一応揃えましたが、気付いたんですよ。僕、料理しないって。」 そんなバカいるかと思ったけど、現に目の前にいる。 天然な雅臣だったらあり得るか。 「近いし、たまに作りにくるわ。店、まだやらないし。」 「いいんですか?僕も落ち着いたら山城家に行きます!」 本当に嬉しそうに笑うから俺まで嬉しくなる。 落ち着いた時は恋人になれてるはず…。 「落ち着いたらな。」 「はい。必ずバラを持って行きます。 その時は良い返事をお願いします。」 「あっ!当たり前だ。俺はそ、そんな簡単に関係を持ったりしない。」 でも昨日の事を考えれば、簡単に体を許したとも言える。 「和希さんはもう僕としかセックスできませんけどいいですか?」 はぁ?それはお前もだろ!って突っ込みたくなる。 でも雅臣の顔がものすごく穏やかでそんな尖った気持ちも消えてしまう。 「他の奴とは…し、したくない。 もうっ雅臣がいたらそれでっ」 !!! いきなりガバッと雅臣に引き寄せられて抱き締められる。 「本当にあなたは困った人ですね。 僕は一歩間違えたら犯罪者になるかもしれないのに。」 なるわけがない。 何もしていないんだから。 「させない、そんなのに。お前は悪い奴じゃない。」 気持ちが伝われと思って俺から唇を重ねた。 そうなれば雅臣もちゃんと応えてくれる。 「んっ……」 雅臣は俺の腰を撫でておしりも揉まれた。 お互いの固くなったものがパジャマ越しに当たる。 「……ん。フライング、します。」 「んんっ…して。絶対に恋人に。」 俺の言葉を最後に雅臣はガバッと離れたと思ったら俺のパジャマを剥ぐ。 天然とは反対に獣になった雅臣も好き。 「和希さんを絶対に手に入れてみせます。」 勝利宣言か何かか。
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