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パークマンションまでは歩いていく。
「で?店、なんかあったの?」
優希の突然の質問に驚く。
確かに改装なんて急すぎだったか。
「んー。実はさ……」
本当の事を話すと俺の予想とは違った優希の態度に驚いた。
「えっ?!なら完全に和希も被害者になるんだ!
ま、雅臣氏とは…進展してないの?」
「え?いや、してるもなにも…
か、変わりはない、けど。
雅臣は地域開発を阻止しようとしてくれてたし。
…反対か?雅臣の親が犯罪者になるかもしれない…。」
優希に反対されると困る。
高校生でも俺の理解者だ。
「いや、反対はしないよ?
てかさ、和希はもう自分の幸せを考えてよ!和希が恋人いないと俺もつくれないよ。」
…なぜ?疑問に思うけど、優希なりに俺の事を自由にしたいと思ってるんだろう。
「優希も好きな人いるのか?」
「あ!“も”だって!優希も?ってことは和希は完全に雅臣氏ラブなんだねぇー」
急激にオバサン化して弟に不安を感じるけど。
優希は嬉しそうにしている。
「おばあちゃんの孫でしょ?
悪い人じゃないよ、雅臣氏は。
僕はどんな事があっても弟だし。和希が穏やかに過ごしてくれるのが一番だよ!」
なぜかふと優希は好きな人はすでにいるんだなと思った。
それが分かるのはもう少し先だけど。
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