バラの花束をあなたに

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マンションに着き、インターフォンを押せばすぐにどーぞ!とアッキーさんが言ってくれた。 優希にはアッキーさんの事は話してある。 「なんかすごいマンションだね…セレブ。」 優希はエントランスでもキョロキョロまわりを見渡していた。 「いらっしゃーい!」 「アッキーさん、すみません。 1日に2度も。弟の優希です。」 優希はペコリと頭を下げたが、どうやらアッキーさんの格好が気になっているみたいだ。 叩きを背中にくくり、手には雑巾。 口にはマスク。 「やぁ!優希君だね!僕、アッキーだよ。ごめんね、今掃除中なんだ。」 部屋は綺麗だけど… 優希も俺と同じなのかポケッとしてる。 「初めまして。弟の優希です。 お、お部屋キレイですけどね…」 「優希君、君は潔癖症の人を知ってるかい?僕のハニーはね、スーパーがつくほどの潔癖なの。」 「スーパー潔癖症…ですか?」 「そうだよ。帰国するからね。なんか急に…」 「それは楽しみですね!」 優希の言葉にニカッと笑った忍者はばーさんのとこにどーぞと掃除に戻った。 「身のこなしが忍者っぽいね。」 優希の言葉にやはりアッキーさんは忍者確定だなと思った。 それから優希とばあちゃんを会わせてゆっくりと会話して楽しく過ごせた。 優希は泣きそうになりながらもたくさんの感謝を伝えてばあちゃんは嬉しそうに泣いた。 この人がいなくなるのを俺は耐えられるのか。
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