バラの花束をあなたに

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なんだかんだで合鍵は大活躍だな。 そう思って部屋に入る。 雅臣はまだいない。 「キッチン、借りるぞ」 そう呟いて支度にかかる。 5時か。 テレビでは竹之内グループの事を夕方の報道番組でもやっているだろう。 須泉弁護士もいてくれてる。 あの会長の事は仕方ない…けど、ばあちゃんと話したあの人は明らかに晴々した顔をしていた。 でも本当に会社はなんとかなるのか? よく分からない。 俺はばあちゃんとしか働いたことないからな。 でも確実に雅臣が帰ってくる。 不謹慎でも俺は心の中で喜んでいる。 どんな苦しい事があってもそばにいたいと思える。 雅臣の気持ちが少しでも楽になるなら料理をいくらでも作りたい。 雅臣の奴、驚くかな…
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